ぬいぐるみ工房で腕を磨いた作家・ばんば ぱえりあさんにインタビュー!「モフフサ」との衝撃的な出会いとは?

『はじめてでも作れる どうぶつぬいぐるみ もふもふの家族』の著者であるぬいぐるみ作家、ばんば ぱえりあさんへインタビュー! ぬいぐるみ、着ぐるみ制作会社でぬいぐるみのデザイン、パターンを学んできたぱえりあさんは、もふもふの動物モチーフだけでなく、珍しいカニのぬいぐるみなども手がけています。意外な場所で出会った「モフフサ」の魅力について、お話を聞きました!

プロフィール

ばんば ぱえりあさん

老舗のぬいぐるみ工房にデザイナーとして勤務後、独立。培った技術を活かしながら「生き物のかわいい瞬間をカタチに」をテーマに、こだわりのデザインのぬいぐるみを制作・販売している。特にまるっこく、もふもふの動物が好き。

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ばんば ぱえりあさんって何者?

 

――ぬいぐるみ作家になったきっかけについて教えてください。

ばんば ぱえりあさん:

高校卒業後は、武蔵野美術大学の彫刻科に進学しました。在学中も趣味でハンドメイド雑貨を作っていて将来は、なにか製作に関わる仕事につきたいなと思っていました。

卒業後は、栃木県宇都宮市の小峰玩具製作所という、ぬいぐるみと着ぐるみを作る会社に就社しました。創業60年以上の歴史を誇る栃木県宇都宮市の老舗玩具メーカーでOEM生産の他、オリジナル商品の開発販売もしていました。若手デザイナーが手掛ける斬新なぬいぐるみが人気で、「だんご虫」「カレイの煮つけ」「七面鳥の丸焼き」なんていう面白いぬいぐるみがあり、コアなファン層に支えられていました。

でも2019年に廃業してしまい、次の仕事を探すことになったんですがぬいぐるみパタンナーとして転職先があまりなくて……。そのタイミングで結婚をして上京したので、心機一転と思い2020年からぬいぐるみ作家として活動を始めました。

 

――ばんばさん作のぬいぐるみはマンジュウガニのような個性ある作品があるのは、小峰玩具時代の影響があるんでしょうか?

ばんば ぱえりあさん:

そうですね。小峰玩具で働いていた頃、ニッチな動物のぬいぐるみファンが一定層いることがわかったので、せっかく作るならどこにでもあるものじゃなくて今までにないぬいぐるみを作りたいと思いました。

これまでの作品の中で一番反響が大きかったのが、2021年に販売した「スベスベマンジュウガニ」と「モフモフマンジュウガニ」でした。翌年には、原宿で開催されたぬいぐるみ展「ウルトラスーパーぬいぐるみ」に出展して、完売しました。

それから、クレーンゲームの景品としてプライズ商品化もして、たくさんの方に私の動物ぬいぐるみを知っていただいて嬉しかったです。

――「推しぬい」などぬいぐるみ人気が加速していますが、実感はありますか?

ばんば ぱえりあさん:

推しぬい本のような専門書も販売されるようになって、実感していますね。個人的にぬいぐるみ好きの方が増えてくれて、素直に嬉しいです。

昨今の中韓ぬいで使われているソフトボア布地は、昔は個人ではなかなか手に入りづらいものだったんです。ぬいぐるみを手作りしたいニーズが高まっていることで布地や材料なども充実してきているなと思います。

 

――ばんばさんも、2023年に書籍を販売しましたね。

ばんば ぱえりあさん:

新宿で開催された「マルイクリエイターズマーケット」に出展したとき、出版社の方に声をかけてもらいました。

『はじめてでも作れる どうぶつぬいぐるみ もふもふの家族』は、毛足の長い布地を使用して作るオーソドックスな動物ぬいぐるみの作り方を紹介する本として企画されました。

 

オーダーメイドだからこそ細部にまでこだわりたい

――“生き物のかわいい瞬間をカタチに”をテーマに製作されていますが、どういったポイントにこだわっているのでしょうか?

ばんば ぱえりあさん:

ぬいぐるみのかわいらしさは保ちつつ、モチーフとなった動物の造形をバランスよくディフォルメすることを意識しています。例えば、カニモチーフだと、「カニパン」みたいな見た目になりがちですが、私の描くスベスベマンジュウガニのパターンは甲羅が上、足が下になるように型紙を設計しています。雷鳥のぬいぐるみも、本来はありえないポーズですがフワフワな足を見せたくて足を前に投げ出したような姿にしました。

動物のリアルさとぬいぐるみのかわいさのバランスを取りつつも、動物ファンの方に驚きと感動を与えるようなデザインを目指しています。細かいディテールへのこだわりが、ファンの方に喜んでもらえていると思います。

 

――商品モチーフは、どのようにして選んでいるんですか?

ばんば ぱえりあさん:

SNSで話題になっている動物を選ぶことが多いです。鳥のぬいぐるみも人気なので、ニュージーランドに生息するキーウィやカカポといった南国の鳥をモチーフにしたぬいぐるみも作りました。作りたいモチーフはたくさんありますね。

 

――不定期でイベント出展されていますよね。ファンとの交流を大事にされているんでしょうか。

ばんば ぱえりあさん:

やっぱり、ぬいぐるみは立体物なので、直に手に取って触ってもらいたいという想いがあります。SNSなどを通じて、私のことを知ってくださった方がオンラインで買ってくれるのも嬉しいんですが、展示会や即売会で、お客さんが私のぬいぐるみを見た瞬間に、「かわいい!」と笑顔になってくれて、家族として迎え入れてくれることが一番なんですよね。

 

「ドラルク」をひとめ見て、心を奪われた

――モフフサとの出会いについて教えてください。 

ばんば ぱえりあさん:

『ぬいFes』というハンドメイドイベントに行ったとき、「ロナルド」と「ドラルク」のモフフサを推しぬいバッグに入れている来場者を見かけたんです。「え?あれは何?」とびっくりしましたね(笑)

公式グッズでも見たことがない動物モチーフだったので、ファンの方が作ったのかと思っていたんですが、後から「モフフサ」というブランドの公式商品だと知りました。

もともと「吸血鬼すぐ死ぬ」は好きでアニメも見ていました。登場キャラの中で、ドラルクとアルマジロのジョンが大好きで。もう、見た瞬間に心を奪われてしまいましたね!

 

――ドラルクのどんなところに魅力を感じますか?

ばんば ぱえりあさん:

耳にワイヤーが入っていて、大きな耳が倒れないようになっているところがすごいと思いましたね。キャラクターのイメージを大切にしているなと思います。

それから、本体から羽がちゃんと生えていて、衣装に羽を通してあるのはこだわりを感じますね。着脱できる衣装も薄い布地ではなく、厚みがあるモフモフ布地を使っていて高級感があります。触り心地が気持ちいいですね。作家目線で見ても、ディテールから布地までこだわりが詰まっている商品で素晴らしいと思います。

 

――ドラルクの写真を撮ってもらいましたね!ありがとうございます。

ばんば ぱえりあさん:

ドラルクが紫色なので、緑背景が映えるかなと思って外でピクニックしているようなイメージで撮りました。私が最初に作ったモモンガと、飛べないオウムのカカポと並べてみました。

それから食事風景の写真では、ドラルクの好きな牛乳と、使い魔のジョンが好物のホットケーキを食べている様子です。

――今後、モフモフとコラボしてほしい作品はありますか?

ばんば ぱえりあさん:

これまでのラインナップは、男性キャラが多いので女性キャラがいると嬉しいなと思います。世代的に「カードキャプターさくら」が好きなのでコラボしてほしいです。それから、ラブライブ!のようなアイドル作品もキャラクターが個性的なのでマッチしそうです!

これからもモフモフのいちファンとして、リリースを楽しみにしています!

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